マグカメラ

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サブカメラが欲しいけどニコンZ50とフジX-H1が選べない件・・・

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こんにちは、マグカメラです。

Nikon Dfを愛用し初めて5年目。
癖がありつつも、レトロな外観、OVF、軽量、しかしフラッグシップ機のセンサーを持つというこのカメラの魅力は未だに色褪せることはありません。

しかし一点だけ、どうしようもない弱点があります。それが、動画を撮れない!

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Dfはスチル専門の超コンセプトカメラですからね。今まではあまり困る事もなかったのですが、今後子どもが生まれる中で動画を撮りたい場面が増えてくることを考えると、動画機能のあるカメラも必要だなあ、と。

また、昨年のヨーロッパ旅ではRX100 MIIIで動画を対応していたのですが・・・やっぱりいちいちカメラを持ち変えるのは面倒くさいです。それに、コンデジはどうしても撮影していて楽しくない。

こうしてムクムクと沸いたサブカメラへの物欲!
僕の理想は動画性能があって、旅先にも持っていけるコンパクトさがあり、その上で何より重要なのが撮影していて楽しい機種です。その上で、やっぱり"サブ"カメラなので安いこと。
そんな理想のサブカメラを探してみたところ・・・近しい候補が2つ出てきました。
それが、Nikon Z50フジフィルムX-H1

今回は僕の個人的な整理も兼ねて、この2機種へのメリット・デメリット含めた思いを語っていきたいと思います。

サブカメラの条件

カメラ選びで一番重要なのが、自分のニーズをしっかり把握することです。今時のカメラにあからさまにおかしな機種は無いですからね。大切なのは何を基準に選ぶか

動画性能があって、旅先にも持っていけるコンパクトさがあり、撮影していて楽しく、安いことと先ほど述べましたが、それらが具体的にどういった性能に紐付くかをまず整理したいと思います。

動画性能

そもそもサブカメラを買う理由(あるいはエクスキューズ?笑)でもある動画性能。ですが正直僕は動画素人ですので、そこまで機能を重要視していなかったりします。

あるといいなと思う機能は、以下の通り。

  • フルHD60p撮影できればいい
  • スローモーション撮影したい
  • 手ぶれ補正あると嬉しい
  • バリアングル液晶あると嬉しい
  • 撮影中のUSB給電あると嬉しい
  • log撮影できた方がいいかも
  • けど、動画編集に力を入れる予定がないのでピクチャーコントロールでいいかも・・・
  • スチルと動画の切り替えは簡単な方が良いよね
  • 瞳AFもあったら良いよね

要するに、あると良いなという機能はあれど必須の条件はほぼありません。将来意見が変わることあるので、機能が良いに越したことはないですが。

コンパクトさ

メイン機であるNikon Dfより小さければ小さいほど良いです。荷物を減らしたい公共交通機関を用いる旅行ではメイン機として使えたら良いなー、なんて思ったりして。

小さい、という視点ではオリンパスやパナソニックなどのm4/3系ミラーレスも候補に入ってきます。というか、むしろオリンパスOM-D系が当初の候補機種でした。

OM-D E-M5等と銘便利ズームと名高いM.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PROと合わせれば レンズ変えることなく大抵の旅で問題ないんじゃないでしょうか。明るさが足りなければ、単焦点1本追加したり、広角が足りなければ広角レンズを更に追加したりしても、システムで1.5kg前後で済みます。軽い!!正直、撮影旅行用システムの一つの完成系だと思います。

・・・にも関わらず今回候補落ちしてしまったのは、この後語る撮影の楽しさの面で、どうにも響かなかったため。

以前触れたのですが、僕はもともとオリンパスOM-D E-M10ユーザーでした。そもそもミラーレスユーザーだった僕がDfに手を出した最大の理由が、EVFでの撮影が楽しくなかったため

最近のミラーレスではEVFも大分改善されており、特にNikon ZシリーズのEVFを見てからはミラーレスに出戻っても良いかなと思わされるクオリティでした。ただ、マイクロフォーサーズ勢のEVFは・・・当時のバイアスもあるのでしょうが、家電量販店でいじっている限りNikon Z程のレベルには達していないように感じてしまいます。

NikonのEVFでマイクロフォーサーズカメラがあれば、迷うことなく選ぶんだけどなあ・・・

撮影の楽しさ

ということで、マグカメラが最優先する性能が撮影の楽しさ

数字で現れない性能のため比較するのが大変難しいところなのですが、趣味である以上撮影という行為自体を楽しくしてくれるか、萎えさせるかどうかが一番重要なはず!

撮影の楽しさが何に起因するか、という問いに対しては撮影という行為を分解することで答えが見えてくると個人的には思っています。

カメラを構え、ファインダーを覗き、構図を考えながらシャッターを押し、撮影された写真を見る。これが撮影という作業の一連の行為。

であれば、

  • カメラを握りやすいこと
  • ファインダーの見え方が良いこと
  • シャッター音が心地よいこと
  • 撮影された写真の出来上がりが良いこと

この4点が撮影の楽しさに直結するはず!

安い

僕の感覚ではサブカメラなので、ボディ予算は10万円前後。その上で、できれば今あるFマウントレンズをある程度使い回せるとベストだと思っています。

Nikon Z50

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ということで、まず最初の候補がAPS-CミラーレスのNikon Z50です。フルサイズのZ6やZ7は予算面で候補外。

Z50の良いところ

Z50は撮影が楽しくなるカメラ

Z50の魅力は何と言っても、その撮影の楽しさ!
ZシリーズのEVFこそOVF信者の僕にミラーレスを再考させた張本人です。僕が最重要視するファインダーに何の不安もないのはやっぱり大きいです。
その上で、Zシリーズのグリップも好きなんですよね。Z7/Z6発売後、家電量販店で弄り倒したのですが、あの吸い尽くようなグリップが本当に忘れられません。Zのグリップが良すぎた性で、Df用にL字グリップを購入するという余計な出費に繋がったことも・・・笑

Nikon Zの質感の高さはやっぱり良いです。デザインもかなり格好良いなあと。

レンズ資産の共用

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その上Nikon Zシリーズであればメーカー公式でFTZマウントアダプターが出ているため、今持っているFマウントレンズ資産をそのまま生かせます。

レンズ資産の面でいえば、メインとサブでメーカーを統一するに越したことはありません。

Z50の気になるところ

一方で、Z50にすぐ飛びつかなかった幾つかのデメリットもあります。

センサークリーニング機能が無い

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一番のネックが、これ!
センサークリーニング機能とは、振動によってセンサー面に付着したゴミを落とす機能。Z6やZ7には搭載されているこの機能が、Z50には無いんです。

ミラーが無いため、ただでさえセンサーにゴミが付きやすいミラーレスカメラ。なのに、クリーニング機能を省くなんて・・・これじゃ怖くて外でレンズ交換できません。

恐らくターゲット客層にカメラ初心者を含んでいるため、出先でのレンズ交換を頻繁に行わないという算段でこういった仕様なんでしょうが・・・
こういう仕様だと旅行カメラとしては少し不安がでてきます。

昨年カッパドキアのような砂埃が多い地域で撮影する機会があったのですが、ミラーレスに比べゴミに強い一眼レフでも、レンズ交換の際にゴミが入ってしまった苦い思い出があります。こういったゴミって、撮影中に気付きにくいサイズであることが多く、現像時滅茶苦茶面倒くさいんですよね

まあ、ミラーレスの時点で諦めてセンサークリーニングキットを持ち歩くという手段もあるのですが・・・なんでこんな仕様なんだ

ジョイスティックがない

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Nikon Dfを使っていて、ずっと羨ましいなーと感じる他機種の機能がジョイスティックだったりします。AF位置を弄るのには、やっぱりジョイスティック便利そうですよね。

まあ、AF位置の変更を毎度するわけでもないので無いなら無いでいいんですけどね笑

背面液晶が下向き反転

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背面液晶が反転するのは大変便利なのですが、反転向きが下向きのため三脚装着時に使えないのがネック・・・

まあX-H1も反転できないですし、そこまで自撮りの機会がないので許容範囲です。なまじ反転できてしまうが故のデメリットですね

FTZアダプターを使うとクイックシューがつけられない

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これはカメラではなくFTZマウントアダプター側の問題ですね。アダプターに三脚座がある所為で、カメラに取り付けたクイックシューと干渉してしまうんです・・・

Peak Designのキャプチャーを使用する僕にとっては、カメラへのクイックシュー取り付けが必須。
カメラにL字プレートをつければ解決するのですが・・・重くなるんだよなぁ。

Nikon Z7/Z6のFTZとクイックシュー干渉を解決する激安Lプレートと山岳写真での運用システム | 登山と写真で仕事をしている人。

フジフィルムX-H1

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X-H1の良いところ

フラッグシップがバーゲンプライスで手に入る

X-H1の魅力は何と言っても、その価格です!!
X-T4という事実上の上位互換の発売によって、価格暴落。かつてのフラッグシップ機が何と実売10万円程度で買えてしまうという異常事態なんです!!

価格ドットコムでの初値23万円に対して、約50%オフ!!これはもう投げ売りと言っても過言ではない!!

フジフィルムXシリーズ初の手ぶれ補正搭載機かつプロユースとして防塵・防滴・耐低温(-10℃)仕様のフラッグシップ機が10万円・・・ありえない程お得・・・。

フィルムシミュレーションに憧れる

フジフィルムカメラの一番の売りと言っても過言ではないフィルムシミュレーション機能

X-H1は16種のフィルムシミュレーションに対応しています。JPEG撮って出しでも十分な画像ができるとして評判ですよね。どの作例も格好良くて、正直かなり気になっています。

どうせRAW現像するからいいじゃん、という思いもあるものの、一方で、撮って出しが綺麗ということは撮影時にテンションが上がり撮影がより楽しくなるという効果も期待できるように思えます。

また、動画撮影時にフィルムシミュレーションが当てれるというのがすごく良い・・・。X-H1はlog撮影対応していますが、動画素人の僕が本当にカラーグレーディングに手を出すかは怪しいところ。

フィルムシミュレーションがあれば、手間なく撮って出しの動画に雰囲気がでてくれるのではないかと期待が膨らみます!

X-H1の気になるところ

でかい

これは流石かつてのフラッグシップ機です。正直軽量フルサイズ一眼レフとそう変わらないようなサイズ感です。

重量も623gということでDfの710gと結構近しいサイズになってしまいます。まあ、僕のDfはL字グリップ追加で150gくらい余計に重くなっているので、それを踏まえると結構な軽量化にはなるのですが。

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ちなみにZ50は395g・・・めっちゃ軽い・・・

センサーが1世代古い

最新のX-T3で登場し、最新のX-T4で採用されているX-Trans CMOS 4ではなくX-Trans CMOS 3のセンサーであるということ

フラッグシップとして登場したにも関わらず、その半年後に発売されたX-T3にセンサーで追い抜かれてしまったというのが、そもそもX-H1の不遇の始まり
これにより、X-Hシリーズの立ち位置が中途半端になってしまった結果、後継機ながなくなりそうという現状に繋がっているというのが通説です。X-T4に手振れ補正が搭載されたということは、この説はおそらくそう間違っていないのでしょう。おかげで今回の価格暴落があるのだと思います。

で、センサーが古いことで最も悩むのがAF速度・精度です。X-T3の時点でミラーレスクラス最高峰とも噂されるAF精度の向上がありましたが、それ以前のフジフィルムカメラはAFが少し弱かった印象。

僕はそこまで動体撮影の機会が多いわけではないのですが・・・Z50のAF速度の評判が良いだけに、今更旧センサーのAFで良いのかという迷いが出てきてしまいます

レンズが共用できない

当然ですが、僕は現状ニコンFマウントレンズしか所有していないので、X-H1に手を出すとなるとXマウントレンズを一から揃える必要があります

サブカメラ用途なので、レンズ購入を抑えられるかもしれませんが・・・ある程度の出費は不可避です。サードパーティでFマウントレンズを使えるアダプターもあるのですがAFできないタイプのようであまり実用的ではありません。

まあ、フルサイズレンズよりは安いのが救いですが・・・

結局Z50とX-H1どちらが良いのか

本当に悩ましい、この2択。冒頭で述べた僕の重要視する4項目の評価はと言うと・・・

  • 動画性能:X-H1の勝ち(log撮影、フィルムシミュレーション)

  • コンパクトさ:Z50の勝ち(言わずもがな)

  • 撮影の楽しさ:同率(Z50はファインダーの出来、グリップ感が優れているが、レンズ交換の容易さ、フィルムシミュレーションではX-H1)

  • 安い:同率(対定価比較ではX-H1だが、マウント環境踏まえるとZ50)

うーん、甲乙つけがたい!!決められない・・・

マグカメラ的まとめ

ということで結局結論が出ないまま、悶々としながら筆を取ったのが今回の記事となります。

コロナの所為で、家電量販店で実機を触れないのがつらいですね

正直、自然に考えればモノとしても気に入っており、かつFマウントを使えるZ50に行くべきなのですが、X-H1の破格の値段がどうしても頭をよぎってしまう・・・

それぐらい今のX-H1の価格はバーゲンプライスだと思います。なにせZ50というエントリー機とプロユース機が同価格帯な訳ですからね

また、Z50に踏み切れない理由としてはやっぱりセンサークリーニング機能であったり、ジョイスティックであったりがエントリー機のため削ぎ落されてしまっている所。本音を言うと、APS-Cのミドルレンジ機(Z70?)か、あるいはフルサイズのエントリー機(Z5?)が僕の理想のスペックなんですよね。発表が無いか待ち構えているのですが、昨今のコロナ状況では当分ないんだろうなー・・・

ただ、Z70やZ5を待っている内にX-H1が廃盤になってしまうと思うと・・・・・・手を出したくなってしまう

いやー、フジフィルム・・・商売上手いなあ・・・。

ということで、今回はここまで。
お読み頂きありがとうございました。