こんにちは、ヨーロッパに転勤することになったマグカメラです。
ヨーロッパといえば教会やお城などの壮大な背の高い建築物!ということで、カメラマン的には広角レンズは外せません。
広角レンズについては、実は昨年日本にいる間に死ぬほど悩みました。どれくらい悩んだかというと・・・
同時に3本広角レンズを所持してしまうくらい!!
TAMRON広角大三元 SP15-30mm f2.8 G2と、Nikon単焦点AF-S 20mm f1.8G、そしてTAMRON小型広角レンズ17-35mm f2.8-4.0の3種を購入。しめて25万円くらいになる訳ですが、当然そこまで懐に余裕があるわけもなく・・・
結論から言うと、TAMRON SP17-35mm f2.8-4.0以外は全て売り払いました!!
ということで、今回はマグカメラ的広角レンズNo.1に選ばれたSP17-35mm f2.8-4.0の魅力と、僕の並び抜いた過程を語っていきたいと思います。
・・・はあ、無駄な出費をしてしまった・・・
- TAMRON SP15-30mm f2.8がイヤになった訳
- NIKKOR AF-S 20mm f1.8Gで気付いた広角の難しさ
- TAMRON 17-35mm F/2.8-4 Di OSD (Model A037)
- マグカメラ的まとめ
TAMRON SP15-30mm f2.8がイヤになった訳
今回比較する3本のレンズの中で唯一立位置が異なるのがこのレンズ。そもそもこいつは昨年夏に購入していた僕のメイン広角レンズでした。
要するにこのレンズがイヤになったから新しいレンズに手を出した訳です。このレンズだけは最初さら選ばれる余地がありません。3本公平な目でみている訳ではないのです。出来レースです。
ただ、あらかじめ言っておきますと、画質に関しては何も文句はありませんでした。ズーム全域で解像度が高く、f2.8なので広角レンズながらボケも楽しめる。本当に良いレンズです。唯一の問題は取り回しの部分
15cm近い鏡筒、1.1kgという重量、保護フィルター不可の出目金レンズ・・・まさにでかい、重い、気を使うという三重苦!!
元々初めての広角レンズで広角域を使いこなせてもいない人間が、この取り回しのしにくいレンズを使えるか。答えはNoです。僕の撮影シーンにおいて広角レンズの出番はほとんどありませんでした。偶に広く撮りたい被写体に出会った時だけ、一瞬このレンズに交換する程度。
こんな限定的な使用のために、このクソ重いレンズをカメラバッグに収めておくのはムダだ!!
ということで、より軽く取り回しやすい広角レンズと入れ替えることを決めました。
※僕の15-30mmは2018年に登場したG2の一つ前のモデルです(光学系は同じ)。
NIKKOR AF-S 20mm f1.8Gで気付いた広角の難しさ
出典:AF-S NIKKOR 20mm f/1.8G ED - 概要 | NIKKORレンズ | ニコンイメージング
取り回しさの良さなら単焦点だ!!ということで飛びついたのが純正単焦点20mm f1.8。
355gという超軽量級レンズでありながら、大口径単焦点レンズということで画質は折り紙付き!TAMRON SP15-30mm f2.8の三分の一以下の重量ですからね。比べてみるとまるで羽のような軽やかさ!・・・は言いすぎかもしれませんが笑
とにかくこのサイズ感。特にDfにはベストマッチで本当にカメラを握っていて楽しくなるレンズでした。
問題はやっぱり単焦点なところですね。そもそもは、どうせ広角レンズの使用頻度が少ないんだからズームじゃなくてもいい。むしろ単焦点でじっくり広角域のクセを体に染み込ませるべきなんだ!・・・という思いでこのレンズを選んだ訳なのですが・・・
広角単焦点は旅行では使い辛すぎる!
もう当たり前ですよね。買う前によく考えるべきでした。とにかく広く写りすぎるので、画面の整理が難しいこと難しいこと。撮影だけが目的ならじっくり待ってもよいのですが、旅のスナップ撮影という目的で考えると、20mm単体は結構厳しいです。足で稼ごうにも、旅先であらゆる被写体に近付ける訳もありません。仮に近付けたとしても20mmという画角ではパースがつきすぎてしまうので標準レンズとはどうしても違う写真になります。それを狙ってとるならいいのですが、むしろパースをつけたくないときにこのレンズではコントロールが効かない・・・
もう本当に買う前に気付くべき問題点に見事にひっかかり、AF-S 20mm f1.8Gも売り払うことに。
二本目の広角レンズとしては本当に最高の出来で手放すか迷ったのですが、懐事情で泣く泣くリリースです。
TAMRON 17-35mm F/2.8-4 Di OSD (Model A037)
そして遂にたどり着いたのが、2018年9月に発売されたばかりのこのレンズ!
460gと軽量ながら、広角端ではF2.8と大三元並みの明るさを誇るこのレンズ。SP 15-30mmと比べ広角端が2mm減っているものの、望遠が5mm増えています。これについては、ユーザーの広角への重要性次第なところもありますが、標準域が増えたことでより使いやすくなったかな、というのがマグカメラ的な印象。そもそも15mmでf2.8だと出目金になっていたでしょうからね。保護フィルターをつけれるこのレンズの方が取り回し的にも大分楽です!
またSP15-30mmとの大きな違いでいうと、F2.8通しではないということと、手ぶれ補正がないこと。ただ、広角では望遠に比べて手ぶれ補正の必要性は低いですし、広角で明るさが必要なのは主に星撮り!ただ、星撮りは広角域の明るさがより重要なので、広角端でf2.8あればスペック的には必要十分でしょう。
これだけの差でSP15-30mm f2.8より実売価格で4~5万円安い訳ですから、かなりコストパフォーマンスはよいと思います。上手く不要なところだけを削ぎ落とし、取り回し易さを向上させていると思います。
ただし、質感はイマイチ!!
そう、小題の通りレンズ最大の欠点はそのプラスチッキーな質感!
開封していの一番に「やすっぽいなあ」という感想が一番にきてしまいました。
外観がTAMRONの新SPデザインだったので、てっきり金属鏡筒だと思い込んでいたのですが、よく見るとレンズの名称は17-35mm F/2.8-4 Di OSD (Model A037)なのでSPレンズではないんですね。
15-30mm f2.8、90mm f2.8、24-70mm f2.8とSPレンズばかり購入していた僕にとって金属鏡筒が当たり前のイメージだったので、してやられた気分です。
SP24-70mm f2.8と比べてみるとこんな感じです。
写真では伝わりにくいかもしれませんが、実物を見た感じ、そしてカメラを構えレンズを触れた感覚は明らかに異なります。
まあ、プラスチックのお陰でこの価格と重量を成し遂げているのだから仕方ない部分もありますが。安く・軽く・便利というこのレンズの目的からしたらプラスチックの方が合理的なのは間違いないです。
個人的には多少重く高くなっても良いので金属鏡筒にしてくれた方がレンズに愛着は湧いたのですが・・・
画質
まあ、レンズの質感なんて画質の前では些末な問題でしかありません。安く・軽く・便利なこのレンズで画質も十分であれば、それだけで唯一無二の最強旅広角レンズが間違いないのですから。
正直なところ、画質の評価は長期的な使用のうえで、ある程度枚数を撮ってから下すものだと思っています。便利ズームであるAF-S 28-300mmも、購入当初は必要十分な画質があると感じましたが1年使用していると段々我慢ができなくなってきたりしています。
なので、今回のレビューはあくまでファーストインプレッションです・・・が!!
実際に数回撮影してみたところこのレンズめちゃめちゃ良いです!
個人的に、安いレンズや古いレンズを使っていて、まず気になるのが解像感なのですが(先の28-300mmへの不満も、紅葉の解像感の無さが最初でした)、早速試し撮りしてみました。
どうでしょう?阿倍野ハルカスの窓がくっきり写っているように感じます。
Lightroomで等倍近くまで拡大した様子がこちら。
やはり2018年発売の新設計レンズだけあって、現代的な解像感の高い描写力となっているようです。これだけで、もう大満足!!
広角レンズ、しかも旅行用とくればパンフォーカスで撮ることが多いので、解像感は本当に大事!
ただ、このレンズの良いところは広角端17mmでF2.8という明るさを誇るところ。つまり広角なのにボケが楽しめるんです。
ということで、適当な路地裏でぱしゃり。嫌味のない、ボケ具合ではないでしょうか。望遠のようにボケボケで背景がとろけきる訳ではないので、ボケながらも背景の情報がニュアンスとして入ってきます。これまた旅レンズとして丁度良い!!なんとなく、マイクロフォーサーズの標準大口径レンズの開放で撮った時に似ているボケのレベル具合。
また、広角と言えば寄りでの写真です。最短撮影距離0.28mなのでテーブルフォトもお手の物。旅での食事写真なんかもばっちりです。
超広角から標準域35mmまで抑えているので、街のスナップも本当に撮りやすい!路地を丁度ほしいところだけ収めることができます。
超広角ならではのダイナミックな被写体もお手のモノ。
正直期待していた以上に使いやすくて本当に驚きです・・・
マグカメラ的まとめ
ということで、今回はTAMRON 17-35mm F/2.8-4 Di OSD (Model A037)のファーストインプレッション的な記事だったのですが、もう外観の質感以外ケチをつけるところがないくらい最高の出来!!
もうこれは旅行でつけっぱなし間違いないですね。これ一本あれば十分、旅は間に合ってしまうだけの利便性がありながら画質も素晴らしい。これで、単焦点レンズなみの携行性なんだから・・・旅行中本当に外せなくなりそう。
今までのSP15-30mm F2.8の出目金と違い扱いも気を使わないで済むので、今年は俄然広角の出番が増えそうです。広角レンズを使いこなす!を今年の目標にしようかな?なんて浮かれてしまう程、ちょっと気に入っちゃいました。
今回はここまでです。お読み頂きありがとうございました。