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HHKB Professional HYBRID Type-sはサラリーマンにこそ最適のキーボード!!

こんにちは。

先日、遂に全てのガジェット好きが一度は購入を検討するであろうあのキーボードを購入しました!

HHKB Professional HYBRID Type-s!!

今回は2ヶ月使用してみたのでレビューしてみたいと思います。
結論から言うと、、、滅茶苦茶気に入っています。
何と言っても3年ぶりにブログを再開してしまうくらいには!!

HHKB Professional HYBRID Type-sとは?

高級キーボードの王様、静電容量無接点方式

メンブレン方式、パンタグラフ方式、メカニカル。キーボードを調べると大体どのサイトでもこれらの3つの方式が出てきます。このうち、メンブレンやパンタグラフといった方式は一般的なノートPCや安価なキーボードに使われている方式です。

安価といっても、定価2万円弱程の僕が元々使用していたLogicoolのエルゴノミクスキーボードK860でもパンタグラフ方式を採用しているくらいなので正直、打ち心地に難があるわけではありません。実際十分快適に使える良いキーボードでした。ただ、脳裏にいつもよぎるのがメカニカルキーボードの世界・・・

どうしてみんなあの分厚いキーボードをわざわざ使うのだろう。どんな打ち心地なのだろう・・・
ガジェット好きとしての興味を抑えつつもう4、5年は我慢しておりました。そして遂に転機が訪れたのです。


Surface Pro4のタイプカバーキーボードが壊れた!!

ということで意気揚々とメカニカルキーボードを購入しようとして初めて知る事実がありました。でかいキーボードは全部メカニカル方式だと思っていたら、静電容量無接点方式という更にニッチな(値段も高い・・・)ジャンルがあるということ。

どうやら静電容量無接点方式はメカニカル同等以上の打ち心地を持ちながら、無接点というだけあってキーが物理的に電子接点と接触しない方式であり、半永久的に使えるキーボードらしい・・・。これは気になる!!

ということで、ビックカメラでメカニカルキーボードを試し、SUPER CLASSICでHHKBを試し打ちした結果・・・

happyhackingkb.com

見事にHHKB Professional HYBRID Type-sをお買い上げしてしまっておりました・・・

HHKB Professional HYBRID Type-sの特徴

  • 静電容量無接点方式による上品なコトコト感のある打ち心地
  • 一度これを味わうと他のキーボードを使えなくなるらしい
  • HHKB Professional HYBRID Type-s(無印)に対し静音処理されている
  • 無印は3万円、Type-sは3.6万円するらしい・・・
  • 4台までのBluetooth接続+1台の有線接続により1台で5つのデバイスと共用可能
  • 合理性に振り切ったこだわりのキー配置
  • こだわりの結果、変態すぎるポジションとなったctrlキー
  • でもキー配列は自由にカスタマイズ可能
  • 電池寿命問題を考慮し乾電池駆動(エネループは使える)
  • 背面DIPスイッチとやらで初期設定はカスタマイズできる
  • 英字配列とJIS配列でキーの数が全然違う
  • キーキャップはPBTで使い込んでもテカらないらしい
  • カラーバリエーションは墨(黒)と白があるらしい
  • キー印字のない無刻印モデルも存在するらしい

最初に、僕がHHKB Professional HYBRID Type-sについて知っていることをまとめてみました。
かなりこだわりをもって開発されたプロダクトであり、良くも悪くも個性が光るキーボードであることが分かります。

HHKB Professional HYBRID Type-sを買ってよかったこと

ハード側でキーマップを変更を記憶してくれる

と言うことで、このキーボードを購入から3ヶ月間使い込んでみました。冒頭から語っている通り大満足の一品なのですが、特に気に入っているのが散々語ってきた静電容量無接点方式による上質な打ち心地・・・ではありません!

とにかくハード側でキーマップ変更を記憶してくれるのが本当に助かるんです。
キー割当を自在に変更できる機能自体は、ある程度の価格帯以上のキーボードであれば一般的な仕様です。ただ、大抵のキーボードではこの割当が独自ソフト対応なのです。つまり、専用ソフトをダウンロードすることで初めて使える機能になっているということ。

これだと困るのが会社支給PCで仕事せざるを得ないサラリーマンガジェットマニア。セキュリティの関係で会社支給PCが導入されている訳で、当然勝手にソフトをインストールするのは言語道断。せっかくのキーボードの機能をフルに活かせない訳です。仕事で使えないキーマップをプライベートで使うと余計混乱するため、結果としてはプライベートPCでも結局キーマップ変更はできず。もうずっとキー割当のカスタマイズは諦めていました。

ところがHHKBは専用アプリでいじったキーマップをキーボード側で記憶します。プライベートPCでキーマップを変更すると、会社PCでも同じキー割当を再現することができるのです。これは捗る!!

ハード側でキーマップを覚える機能は複数デバイスを使い分けるガジェットマニアに喜ばれる仕様でもあるのですが、生産性を上げたいサラリーマンにこそオススメできるキーボードなんだと強く言いたいです。

両手で全てのキーをカバーできる快適さ

両手で全てのキーをカバーできること、それは手のホームポジションを動かすことなく打鍵し続けられるということ。HHKBのこだわりが一番強く感じられるのが打鍵における効率性にあります。HHKBを使うようになってから「遠いな」「面倒くさいな」と思うキーが全くなくなりました。

HHKBはいわゆる60%キーボード(フルキーボードに対しテンキーやFnキーを省いたサイズ感)のみのラインナップ展開になっているのがこの合理性へのこだわりを象徴しております。

仕事柄それなりに数字を打ち込む機会は多いのですが、もともと使用していたフルキーボードのK860でもテンキーまでの移動が面倒くさく結局いつも上の段の数字を打ち込んでいた自分にとってこのサイズは本当に使いやすいです。テンキーがない分、マウスまでの手の移動距離も減りかなり快適になりました。この合理性がHHKBの真骨頂です。

ただ、60%キーボードということで気になるのが絶対的に減ってしまうキーの数。

小指付け根でFn押下でほぼ負担無しで2倍のキー設定

それを解決してくれるのがFn同時押し時のキー設定です。最初にキーマップの変更について語りましたが、キー単独の割当だけでなくFnキー同時押し時の割当も自由自在に変更できるのがHHKBの良いところ。

これをすることでホームポジションを変えることなく、60%の2倍なのでほぼ120%キーボードとして使える訳です(実際は一部Fnキーと同時押しでは設定できないキーもありますが)。

まあ正直そんなに沢山キーを割り当てても使わないので、自分はキーを増やすというより効率性をあげるためにFnキー同時押し時に割当を設定しています。いつかブログでキー割当設定をまとめようと思っていますが、代表的なところではFn押し時には仮想テンキーとして使えるような割当を設定しています。これまでテンキーを使わなかったのはキーが物理的に遠かったから。腕を動かさずテンキーを使用できるのであれば、もうテンキーは使いまくりです。非常に活躍してくれています。

ただFnキー同時押しと聞いて皆さん懸念されるのが「同時押しあり気だと入力するのが大変じゃないか?」ということ。僕も購入前に一番気にしていたのがこの点です。仕事でエクセルをよく使うのでF4が単独キーとして存在していないのが本当に不安でした。

ただ、「Fnキーは小指の付け根で押す」が全てを解決してくれます。SUPER CLASSICで試打して感動したのですが小指の付け根、あるいは手相占いの水星丘くらいの位置でFnキーを押すと、実質両手フリーくらいの感覚でキー操作可能なんです。これもホームポジションを動かさず打てるというHHKBの合理性の恩恵ですね。(もちろん個人の手のサイズにも寄るところではあるのですが・・・)

Fnキーの課題が小指の付け根で解決したのが購入の一番の決め手になりました

極上の質感・ビジュアル・・・

あとは何より、この黒一色でコンパクトかつミニマルな見た目。高級キーボードはゲーミング用途の方も多く、派手だったり虹色のバックライトがあったりと少しノイジーなデザインが多いんです。そんな中HHKBは黒一色の本当にシンプルかつシックな見た目。最高です。刻印も黒いので一瞬無刻印なのかと見紛う程のシンプルさが本当に素晴らしい。(キーと同系色の刻印に関してはキーが見にくいというデメリットでもありますが、正直そこまで気になりません。慣れるまで矢印キー近くのキーはミスタッチしてしまいがちでしたが)

今回JIS配列を購入しているのですが印字されているのはアルファベットのみ。不必要なひらがな刻印がないのも見た目のシックさに繋がっていますね。

あとは写真では分かりにくいのですが、見た目で一番気に入っているのがそのキーの質感です。ツルツルしたテクスチャではなく、若干梨地というかシボ感のあるようなキーの質感。本当に高級感があるんです。正直こんな質感のキーボード見たことありません。写真や動画では散々みていたビジュアルでしたが、実物を最初見た時ノックアウトされました。キーボードのしつかんでガっと心を掴まれ、その瞬間半分購入することを決めてしまったくらいです。

この質感は一度実物を触らないとなかなか実感しづらいのですが・・・後悔することはないでしょう。大人の質感です。

そして何より至極打ち心地

コトコトと静かで上品な打ち心地・・・本当にキーを打つのが楽しくなります。購入して2ヶ月経ちますが一向に飽きる気配がありません。未だのPCがつながっていない時にもタイピングしてしまうほど素晴らしい打鍵感。パンタグラフでは決して味わえない世界がここにあります。

メカニカルキーボードは購入したことはないのですが、試打した感覚ではここまで上品な打鍵感を備えているのは中々ありません。唯一ARCHISSのキーボード(多分展示品は赤軸だったような。。。)は正直同等の感動を覚えましたが、こちらは有線しかないのでパスしました。ARCHISSは見た目もかなり気に入ったのでワイヤレスがあれば少し悩んだかもしれません。惜しいなあ・・・

ただ打鍵感は好みにも個人差がありそうです。クリック感の強い青軸のメカニカルキーボードを好む方なんかは少し打ち心地が足りないかもしれないですね。(僕は青軸のクリッキーな打ち心地は合わなかったですが、一方で熱狂的なファンがいるのもわかる個性でした)

といっても、パンタグラフやメンブレンからの移行ならほぼ間違いなく満足できると思いますが!!

HHKB Professional HYBRID Type-sのイマイチなところ

キーボードに3万6千円はやっぱりビビるよね

ここまでHHKB Professional HYBRID Type-sのいいところにばかり触れてきましたが、ここからはちょっとイマイチな所。

まずは何と言っても、キーボードに3万6千円もかかるというそのコスト感!う〜ん・・・高い!!静音処理されていない無印を購入すれば6千円程安く手に入れることも可能ですが、3万もだすならあと6千円の出費は誤差レベルですね。いや〜高い!!

ただ、キーボードしてみると高いですがガジェットとしてみると3万6千円って実は高くありません。数年でバッテリー消耗で使えなくなるスマホやスマートウォッチなら3万6千円は安物です。対して静電容量無接点方式かつ乾電池駆動で半永久的に使えるHHKB Professional HYBRID Type-s。

公式HPにもこんな一節があります。

アメリカ西部のカウボーイたちは、馬が死ぬと馬はそこに残していくが、どんなに砂漠を歩こうとも、鞍は自分で担いで往く。 馬は消耗品であり、鞍は自分の体に馴染んだインタフェースだからだ。 いまやパソコンは消耗品であり、キーボードは大切な、生涯使えるインタフェースであることを忘れてはいけない。 東京大学 名誉教授 和田英一

確かにキーボードしては高価ですが、自分に合えば間違いなく元はとれるデバイスです。問題は合うか合わないか。試打できる環境であれば是非トライしてみてください。試打がなかなか難しい方は、悩んでる時間がもったいないので思い切って買ってしまっても良いでしょう。大丈夫、HHKBはリセールバリューも高いので!!

happyhackingkb.com

MacがないとMac OS設定がいじれない

値段のハードルは一度超えてしまえば解決します。僕が目下困っているのはMac OS設定をMacを持っていないため弄れないところ。

HHKBはFn+Ctrl+W(Windows) or M(Mac)でOSごとのキー設定を変更することができます。WindowsとMacでキーボードを共用できて非常によい機能です。ただキーマップ設定をいじれるのは、そのとき繋いでいるPCのOSに対応するキーマップのみなんですよね。なのでWindowsしか持っていないとMac使用時のキーマップを弄れないんです。

Mac持ってないんだからMac OS設定をいじる必要ないだろ!と思われるかもしれませんが、それで困るのがWindowsとiPadを併用する僕のような人間。修飾キーの設定でControlキーをCommandキーに変更しているため、Win配列でもそれなりには使えます。ただ僕はWindowsでよくalt+Tabのショートカットを使うのですが、iPadで同じ操作を使用するにはaltの代わりにControl(Command)を押す必要があり手の位置が変わってしまいます。本当はaltキーにもCommandを割り当てたいのですがiPad OS側では割当できないのでHHKBのキーマップ変更で解決したいんですよね・・・

といっても僕はあまりiPadでショートカットを使いこなせていないのでこの程度しか困ってはいないです。ただiPadでショートカット使いこなしていて且つMacを持っていないような方にとっては予期せぬ不都合があるかもしれませんね。

といいながら僕はこのブログをまさにiPadで編集しています。ブログ程度であれば全く困ることはないです。

DIPスイッチをMacにずらせばWindownsでもキーマップ変更できました。

独自のctrlキー配列で他のキーボードが使えなくなる

HHKBのキー配列の特徴として名高いctrlキーがCaps Lockの位置にある問題。ショートカットで多用されるctrlキーを押しやすい位置に配置すべき!という、これまたHHKBの合理的なキー配置のこだわりが光る特徴で、慣れれば確かにこっちの方が楽にショートカットを押せます。ただ、こちらに慣れると他の一般的なキーボードを使う時にショートカットのミスタイプが増えてしまいます。。。

僕は基本的にはどのデバイスもHHKBで操作するので問題ないですが、唯一会社支給のノートPCでHHKBを使っていられない環境もあるので偶に苦労します。

zenn.dev

ただ、Caps Lockキーをctrlキーに変更するくらいであればレジストリでいじればキー割当変更ソフトを入れられなくてもキー割当を変えられるため、僕はこれで乗り越えています。

持ち運ぶには少し嵩張る

60%キーボードでコンパクトとはいえノーマルプロファイルのキーボード。高さがそれなりにあります。その上、高級キーボードとなると裸で持ち運ぶのも躊躇われるので僕はハードケースに入れて持ち運びをしています。

HHKB用のハードケースではないのですが寸法がぴったりです。

これをカバンにいれて会社にいくと・・・流石にかなり嵩張ってしまいますね。ただ、そこまでしてでも持ち運びたくなるのがHHKBの魅力、、、とも言えます。

日本語(JIS)配列と英語(US)配列で悩む

キーボードを探しているとぶち当たるのがこのJIS配列/US配列どっちがいいのか問題。いろんな記事がUS配列のメリットを語ってきて、US配列を試してみたい欲求に駆られます

特にUS配列勢の勢力が強いのがHHLB界隈です。メリットである「ホームポジションを崩さない」という目線に立った時、より合理的なのがUS配列だからです。

megatenpa.com

ただUS配列のHHKBには矢印キーが存在していません。これを「美しい配列」と評するのがUS配列勢。うっ・・・JIS配列選ぶと負けた気がする・・・

こんな葛藤を繰り返したものの、落ち着いて考えるとExcelをよく使う僕にとって矢印キーの有無は死活問題。US配列でもFnキーとの組み合わせで矢印キー機能を持たせることはできるのですが、タブの移動など矢印キーと組み合わせでの操作も多いため、矢印キーは単独で欲しい。そもそもFnキーとの組み合わせでテンキーを作りたいので、矢印キー割当にスペースを取られたくない。こういった背景もあって、ここはやっぱりJISキーボードを貫くことに決めました。

このぎっしり詰まった配列も、これはこれでかっこいいと思います!

個人的な運用方法

パームレストはあったほうがいい

ノーマルプロファイルキーボードとしてそれなりに高さのあるキーボードとなっています。快適なタイピングを追求するならパームレストはあったほうがやっぱり快適です。

Enich agentの300mmサイズが高さも合って、ウォールナット無垢材使用なのに安くておすすめです。300mmだとHHKBの横幅293mm(当ブログでの実測)に対し7mm余ってしまいますが実際気にはならないです。

横幅が気になる方は、HHKBと提携しているバード電子のパームレストがおすすめです。少し高いですが・・・

FILCOのパームレストをおすすめで挙げているブログもよく見たのですが、厚みが2cmでEnich agentの1.6cmに対し4mm高いのが気になります。底面に滑り止めのゴムを貼ったらHHKBよりパームレストが高くなっちゃう気がして選びませんでした。

ケースはハードケースが安心

HHKB用のハードケースが売り切れだったのでco2CREAの別キーボード向けを使用しています。キーボードのサイズが同じだったのでピッタリあいます。作りもしっかりしていて何も不満はありません。安心!

今調べると、co2CREAのHHKB用が在庫復活しているので今から買う方はこちらがいいかもしれないですね。

せっかくなら手を動かさないポインティングデバイスを

ホームポジションを固定して操作できる合理的なキー配列が売りのHHKB。せっかくキーボードの運指を効率化するなら、マウスも効率的なものがおすすめです。

僕はWindows PCではMX ERGOというトラックボールマウスを使っています。この組み合わせが本当に快適。

ただiPadを操作する時はマウス操作よりトラックパッドの方が快適ですね。Magic Trackpad様様です。

有線接続するならL字ケーブルがおすすめ

会社PCではBluetooth接続ができないためL字ケーブルで運用しています。USB-A側の向きがお持ちのPCポートに合うか注意です。

まとめ

ということで長々と語りましたが、HHKB Professional HYBRID Type-sの最大のメリットはとにかくキーボードを使うのが楽しくなるところ
この長文のブログも、何を隠そうただただHHKB Professional HYBRID Type-sを使いたいから書いてます。「自分は今、最高のデバイスで入力しているんだ」と実感できる至極のUX。それこそがHHKB Professional HYBRID Type-sの一番の魅力です。

生涯使えるデバイスなので、早く購入した方が長く使えて生涯コスパが高まります。悩んだら行ってしまえ!と自信をもっておすすめできるキーボードです。